メイクメリーシャンプーはひとりの美容師が今から18年前の2007年に作りました。
なぜ美容師がシャンプーを作ることになったのか、少し長くなりますがその経緯をご説明します。
【髪や頭皮が傷む原因のひとつはシャンプー】
私、武井が美容師を目指すことになったのは1986年です。
そこから1990年代初めにかけて、ヘアケア業界はそれまでとは大きく変わりました。
海外製品の「Lux」「パンテーン」「ヴィダルサスーン」などが日本中で売れ始め、対抗するように日本のメーカーも資生堂ツバキなど多種多様な商品を発売し、世の中は空前のシャンプー戦争に突入しました。それまでおうちで使うものは「シャンプー」+「リンス」だったのが、「コンディショナー」「トリートメント」と色々な商品が発売され、皆が様々な商品を取っかえ引っかえ使うようになりました。
独立し自店舗を構えたのが1995年。
それから数年後の1990年代後半、当美容院に来店するお客様の中で髪や頭皮が濡れなくなっている人が増えてきました。自宅ケアで使っているコンディショナーやトリートメントで、髪や頭皮がコーティングされていたのです。それによって美容院での施術に支障が出てきました。髪がコーティングされていることでカラーが染まりにくい・パーマがかかりにくい人が多くなりました。お客様の希望通りの色や髪形にするためには強い薬剤を使うしかなく、薬剤を強くすることで髪や頭皮が傷んでいく、という悪循環になっていきました。このまま放置するとお客様の髪が加速度的に衰えて、いずれは思うような施術ができなくなってしまうのではないか…という危機感を覚え、根本的に何がいけないのかを追求することになりました。
髪や頭皮をコーティングしているコンディショナーやトリートメント、これが悪影響を及ぼしていることは明白でした。ではなぜコンディショナーやトリートメントを使わなければならないのか…その原因がシャンプーでした。
一般的なシャンプーには洗浄力の強い石油系界面活性剤が配合されています。この強い洗浄力は汗腺から出る汗(水分)と毛穴から出る皮脂(油)が混ざり合ってできる「皮脂膜」という自分自身の体が作る天然の保護膜をすべて取ってしまいます。皮脂膜がなくなると髪は指通りが悪くなり頭皮は乾燥するため、コンディショナーやトリートメントが必要不可欠となるのです。では、シャンプーで汚れだけを取り、必要な皮脂を残して洗えばコンディショナーやトリートメントは不要ではないか、と考えました。そこで多々ある美容専売品の中から様々な商品を使って研究・検証をしましたが、どれもほとんど同じで、状況を打開するような商品を見つけることはできませんでした。
「当店に来てくれているお客様の髪だけでも守りたい」「ないのなら自分で作るしかない」その想いから美容師のかたわら“コンディショナーやトリートメントを必要としないシャンプー”の開発を2002年からスタートし、試行錯誤を繰り返して5年、2007年にメイクメリーシャンプーが出来上がりました。
メイクメリーシャンプーはとにかく内容成分にこだわって作りました。利益目的ではなく、何よりもまず、髪や頭皮に良いものを作りたかったからです。
当店のお客様には来店時だけの使用では効果がないためご自宅でのシャンプーも今までのものからメイクメリーシャンプーに切り替えてもらいました。今では来店される方の90%がおうちでもメイクメリーシャンプーを愛用されています。
メイクメリーシャンプーを使っているお客様の髪や頭皮が確実に良い状態に変わっていると確信し、一般の方にも知ってもらいたいと考え2020年からは県内の小売店や百貨店でも取り扱っていただくようになりました。
一見シャンプーとしては高価に感じるかもしれませんが、シャンプーの他に買い足すものはなく、洗髪時の泡で身体まで洗うことができるのでボディソープも必要ありません。髪と身体を一度に洗い流し、シャワーは一回で済むのもメリットのひとつです。
【使うもので老化のスピードは変わる】
美容師になった約35年前、美容院に来店するお客様の白髪の生えはじめは42~43歳くらいでした。薄毛の症状が出るのは主に男性で、女性にはほとんど見られませんでした。しかし今は20代後半から白髪が生えてくる人、男性だけでなく女性でも薄毛に悩む人が増えてきました。
白髪や薄毛は老化の症状ですが、この老化のスピードが早まっていることは確実です。でも普段使っているものを見直すことで老化のスピードを遅らせることができます。そのことをひとりでも多くの人に知ってもらいたいと思っています。
そしてこれからも美容師の視点で必要と感じるものを開発し、皆様の美容寿命を延ばすお手伝いができれば幸いです。